疑似メールカウンセリング~謝罪の練習~
皆さま、お世話になっております。
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
「カウンセリングの唯一の失敗はクライエントを傷つけること」
昨日、私はそう書きました。
もし、心ならずもそんなことになってしまったら、誠心誠意謝罪が必要です。
現実にそういったことにはなっていませんが、5年程前、メールカウンセリングの練習で「怒らせてしまったクライエント様に謝罪する」という疑似体験をしたことがあります。
カウンセラーのある提案に「私が悪いって言うんですか?」「私を責めて状況が良くなるんですか?」とお怒りのクライエント様に私はこう言って謝罪しました。
「こんにちは。先ずお詫び申し上げます。前回のご提案が責められていると感じさせ、追い込んでしまっていたのですね。私の言葉が足らずに申し訳ありませんでした。カウンセラーの役目は、クライエント様に寄り添い共に考えることで、責めることではありませんので、お話をお聞きして、考えや気持ちを共有させていただきたいと思っておりました。ただ、カウンセラーにも完璧で正しい人間はおりませんので、今回、不快な思いをさせてしまったことにつきましては心よりお詫び申し上げます。前回のご提案は、あくまでも、今の状況を改善することを共に考えていくためのもので、誰かを責めることで何か状況が良くなるとは私は決して思っておりませんので、もし宜しければ前回のご提案に添って進めさせていただきたいと思います。この度は誠に申し訳ありませんでした」
フィードバックは、「真摯な態度で謝ることと、クライエント様が納得できるよう、カウンセラーの提案の真意を伝えることが大切です」というものでした。
「自分の考えや気持ちは正確に伝える」ということは、後日書くつもりでいる【6つの気づき】にも出てきますが、それよりも先ず、「必ずしもカウンセラーが正しいわけではない」という大前提に立って、素直に非を認め、真摯に謝罪する。そのことによって、関係修復や更なるラポール形成に繋げることが大事かと思います。
だからこそ、私は、カウンセラーである前に、痛みを知る一人の人間として、謙虚な姿勢でいたいと思っています。

非を認め、謝罪する。それが、信頼回復・新たなラポール形成につながると信じます。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
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くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。
カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。
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