期待の効果~心には心で~
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今日(6月17日)まで6連敗中ではあるものの、セ・リーグの首位に立っている阪神タイガース。
先日(6月8日)の試合では、佐藤輝明選手の満塁ホームランが飛び出しましたが、ラジオで聴いていて、この満塁ホームランには正直驚きました。
直前に満塁で打席が回ってきた時、「ホームラン出たりして…」と何となく思ったその通りになったからです。
過去にも同じことがありました。
ホームランが出れば逆転サヨナラという場面で「ホームランでサヨナラ勝ちしたりして…」と何となく思った直後に大山悠輔選手が本当に逆転サヨナラ3ランホームランを打ったのです。
球場で観戦していて、「こんなことあるんだ…」と一瞬目を疑い、呆然としてしまいました。
これは、ピグマリオン効果(他者からの期待を受けることでその期待に沿った成果を出すことができるという心理効果)のような気がします。
打った選手からすれば、正にファンの期待に応えた、ということでしょうし、ファンにしてみれば、こうなってほしいと願ったことがその通りになったということになりますね。
「自分が彫った女性像に恋をし、本物の女性に変わってほしいと願うと、神様がその願いを叶えてくれ、めでたくその女性と結婚できた」という神話がこの効果の名称の由来だそうですので。
また、野球選手でなくても、様々な場面で、注目を浴びることで、その期待に応えたいという心理が働き、良い結果をもたらすこともある(ホーソン効果)ようです。
他者に期待すると良い結果になる。期待されると、それに応えたいという気持ちが良い結果を生む。
心と心の良いやり取りによる良い循環だと言えるでしょう。
但し、「期待に応える」ことと「相手の望む通りにする」は似て非なるもの。
野球選手がホームランを打つのは「チームの勝利」という目的があるからで、ただ単に「ファンが望んでいるから」ということではないでしょう。
志望校に入るのも「自分の将来」という目的のためで、親に行けと言われて行きたくもないところに行くのなら、単に「親の望み通りにする」だけですね。
「チームの勝利」「自分(子供)の幸せ」という目的の一致があればこそ、期待する側とされる側との間に、「ホームランを打ってほしい(打ちたい)」「志望校に受かってほしい(受かりたい)」、言い換えれば、「期待している」「期待に応えたい」という、良い心と心のやり取りも生まれるというものでしょう。
気持ちが同じ方向に向かっている時、期待は、「心には心で応えたい」という心理的効果につながるのですね。
心を合わせ、人を信じて期待し、人に信じられて期待される。
誰もがそうなれればいいなと思います。
という訳で、ピグマリオン効果を信じて、「そろそろ連敗止まったりして…」と阪神タイガースの勝利を心から祈念します。
お楽しみ様でした。

人に信じられて期待され、「心には心で応える」熱い思いで、人生のホームランを打ち続けたいですね。
投稿者プロフィール

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