「自立」と「自律」〜依存を断ち切る〜

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

今日、7月10日は「ウルトラマンの日」だそうですね。

1966年7月10日、「ウルトラマン」の第1話が放送されたことによるものだとか。

 

科学特捜隊とウルトラマンが共に戦うという物語の中で問題提起されるのが、「何かあったら必ずウルトラマンが助けに来てくれる」という依頼心や、「ウルトラマンがいれば自分達は必要ないのでは?」という猜疑心であり自己評価不安です。

そして、最後には、「地球は、我々地球人の手で守らねばならない(我々地球人の手で守ってこそ価値がある)」という結論に至るのです。

「自立(周囲のサポートを借りずに行動する)」と「自律(行動規範<組織の価値観と、それに従って行動するための道筋>そのものも自ら考えた上で行動する)」の問題が大きく関わっていると思います。

 

科学特捜隊を含む地球人をクライエント、怪獣や異星人による破壊・侵略行為をクライエントが抱える問題、ウルトラマンをカウンセラーに見立てて考えてみると分かりやすいかもしれません。

カウンセラーの役目は、「共に問題についてクライエントと考える同士」であり、問題を解決させるのは、あくまでもクライエントです。

ウルトラマンの役目は、「地球人と共に破壊・侵略行為と戦う味方」であり、破壊・侵略行為を行う敵を撃退するのは、あくまでも地球人です。そして、問題が生じた原因が地球人にある場合は、戦わないこともあります。

 

職場や民間の相談窓口にせよ、カウンセリングにせよ、あくまで問題の生じている環境の中で相談者(クライエント)が「自立」と「自律」できるようになるためのサポート役で、そのため、相談者の行動規範に問題が感じられれば、その修正を促すこともあります。

「何かあれば誰かが助けてくれる(助けてもらおう)」という依頼心の強い相談者には、そうしたことの効果が殆どありません。

依頼心や依存が強い分、自分で考えて行動する気持ちや力が弱まっているからだと考えられます。

 

以前、「組織に英雄は必要ない」と書いたことがあります。

他人の意見+自分のアイディア=新しい意見~連想と結合~ | 宇野 謙一 公式サイト(くれたけ心理相談室 大阪支部)

一人の力には限界があり、また、その一人が倒れた時、他の誰にも対応できないようでは組織が回らないと思うからです。

ウルトラマンも時には一敗地に塗れます。「何かあったら必ずウルトラマンが助けてくれる」という気持ちで、その時に地球人がどう立ち向かうのか?

「地球は、我々地球人の手で守らねばならない(我々地球人の手で守ってこそ価値がある)」ということです。

地球を守るのはウルトラマンではなく地球人。組織を守るのは一人の英雄ではなく組織に属する全ての人。でなくてはならないということです。

 

侵略に立ち向かう地球人にも、問題を抱えているクライエントにも、「自立」と「自律」を目指す意思と、そのためのサポートは必要だと思います。

「ウルトラマンがいれば自分達は必要ない」「自分は必要とされていない」という自己評価不安に陥るのは、「組織の一員」「自分の人生の主役は自分」といった意識が希薄で、「地球は、我々地球人の手で守らねばならない」「自分の問題は自分で解決しなければならない(自分の人生は自分で切り拓いていかねばならない)」という自覚を持ちにくいからではないでしょうか。

 

依存心を断ち切り、知恵と勇気を結集して問題に立ち向かってこそ、活路が見い出せると思います。

私もカウンセラーとして精進を重ね、「自立」と「自律」のサポートに全力を尽くしたいと願っています。

 

お楽しみ様でした。

依存心を断ち切り、知恵と勇気を結集して問題に立ち向かってこそ、活路が見い出せると思います。だからこそ、地球を守るのはウルトラマンではなく地球人。組織を守るのは一人の英雄ではなく組織に属する全ての人。でなくてはならないのではないでしょうか。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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