批判をするな~「6つの気づき」の精神~
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
先日、選挙が終わりましたが、いつも、国会中継や街頭で配布される政党のチラシを見て嫌になることがあります。
意見の異なる他党とも協力体制を取る、という姿勢が感じられないこと。
そして、他党の悪口や批判が相当数あることです。
これで真に国民のための政治が討論されているとは私には感じられません。
私は、人として、カウンセラーとして、「6つの気づき」を大切にしています。
【6つの気づき】
内的行動(自己の内的成長につなげるための物事の捉え方)
①他人の意見や行動を肯定的に捉える(「あの行動はどんな意味かな?」⇒新たな気づき・成長に繋がる)。
②何事においても自身の考えや行動を再度振り返り考える(「何故そう考え行動したのか?」⇒気づいて反省し成長に繋げる)。
③無い物を悔やむのではなく、有る物を有難く考える(「あれもある、これもある…素敵なところ、たくさんあるよ」)。
外的行動(他者の内的成長を促すためのアプローチの仕方)
①常に中立的な行動をとる(「あなたはA子が嫌なのね。私はそうでもないわ」)。
②他人の意見や行動を批判したり、自分の考えを押しつけたりしない(批判したり自分が正しいと信じる方向へ誘導しない)。
③自分の考えや気持ちは正確に伝える(後で後悔しないよう正確に伝えるためには、自分を見つめ、理解していることが大切)。
規模の大小を問わず、意見討論の場では、この「6つの気づき」に基づき、広い視点を持ち、「他人の意見や行動を肯定的に捉える」こと(内的行動①)と「他人の意見や行動を批判したり自分の考えを押しつけたりしない」こと(外的行動②)の実践が求められると思いますが、これは、そう簡単ではないでしょう。
特に、「批判をするな」は、ブレーンストーミング(脳の嵐:新たなアイディアを生み出す方法の一つ)の4つの基本原則の一つとして大切なことなのですが(他人の意見を批判すると良いアイディアが出にくくなるため)、排他的な姿勢の人や、「自分は正しい。間違っていない」というスタンスを如何なる場合にも貫くような人には難しいのではないでしょうか。
自身の経験に基づく決めつけで他者の意見を否定したり、自身の価値観にそぐわないものを排除しようとする方がおられるのも事実です(私は、今までに幾人ものそういった方々を見てきました)。
極論を言えば、あるカウンセラー資格保持者が、「問題のある職場の上司を自分がカウンセリングしたい」と言い出したとして(多重関係や秩序面から考えると好ましくないと言えるでしょう)、そうした意見でも一つのアイディアとして捉える必要があると思います(考えようによっては、目から鱗が落ちる新鮮な意見だとも言えそうです)。
人は、いつ、どこで、どんなことで人を 傷つけているか分かりません。
それだけに、「自分は正しい。間違ってはいない」と他者の意見を批判するのでなく、「6つの気づき」に則って柔軟に受け止めることが必要且つ大切だと思います。
それでこそ、新しいアイディアが生まれ、気づきが得られ、人は成長できるのではないでしょうか。国政もまた然りでしょう。
カウンセラーとして、クライエント様と向き合う際にも、共に考える一助として、このことを忘れまいと思います。
お楽しみ様でした。

「自分は正しい。間違ってはいない」と他者の意見を批判するのでなく、柔軟に受け止めてこそ、新しいアイディアが生まれ、気づきが得られ、人は成長できるのではないでしょうか。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
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くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。
カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。
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