幸せの紡ぎ方~生活上の出来事とストレスの関係~
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
「小さな幸せ」をいつも感じられる人って、素敵だなと思います。
私自身、妻子がいたり、生活が安定していたり、確固たる社会的地位(言い換えれば社会での居場所)を得られていたり、という状態ではなく、「大きな幸せ」につながり憎い日常を過ごしている分、贔屓のプロ野球チームや力士の勝利・優勝、スーパーで「おつとめ品」ゲット、難問と言われるクイズにあっさり正解、どんな小さなことであれ他の誰にもできなかったことを自分だけができた、等々、「小さな幸せ」を感じることにかけてはそこそこ自信がありますが、まだ、周囲の方の幸せの全てを自分自身の幸せとして受け止められる域には達しておらず、他人の幸せも込みで自分の「小さな幸せ」として感じられる方には感服しています。
こうしたことが気になるのは、メンタルヘルス不調を生じさせるストレス要因を探る「社会的再適応評価尺度」には、必ずしも一般的に「不幸」とされる出来事だけではなく、「幸せ」である筈の出来事に様々な要素が加味されて「不幸」に転じている事例も含まれているからです。
「社会的再適応評価尺度」では、配偶者・家族の死、離婚、ケガや病気、失業などが、ストレス値の高い出来事として上位に位置するのは無理もないこととして、結婚や出世、果ては「自分の輝かしい成功」までもが、ストレス要因として挙げられています。
ここで、一私論として、本来「幸せ」である筈の出来事について、「幸せの紡ぎ方」を振り返って考えてみる必要があるのではないかと思います。
難しい議論は抜きにして、結婚や出世、「自分の輝かしい成功」といった「幸せな出来事」がどのようにして紡いでこられたものなのか。それが周囲にどのような影響を与えるのか(自分の幸せの陰で不幸せを感じている人がいる可能性も考えられますよね)、そして、最も大切だと思われるのは、つかんだ幸せを今度どのように「更なる幸せ」に昇華させていくか。を考えてみる。
それも、一つのあり方だと思うのです。
一つの考え方として述べさせていただくなら、
①他人の不幸の上に築かれる幸せなどあってはならない。
②自分の幸せが他人にどう影響するかを常に考えなければならない。
③今の幸せが未来永劫続くと思わず、その幸せを維持したり更なる幸せに昇華させる努力を怠ってはならない。
この3つに留意した幸せの紡ぎ方が大切であるような気がします。
結婚しようが、出世しようが、配偶者や同僚・部下の気持ちを考えて円満な関係性を維持する、という努力を怠り、幸せの上に胡坐をかいて自分本位でいると、その幸せはあっという間に崩壊するでしょう。
「輝かしい成功」が、本当に自分一人で成し得たことなのか。そのために誰かが犠牲になっていないか。そこを考えないで自分の能力を過大評価していると、いずれ痛い目をみるでしょう。
これが、「幸せ」である筈の出来事に様々な要素が加味されて「不幸」に転じている事例である。そう私は考えています。
正直、ストレス要因には、自分の心掛けでは防ぎようのない外的要因や不可抗力も多く、「幸せ」である筈の出来事が「不幸」に転じている事例にも同じことが言えるケースもあるかと思います。
しかしながら、「幸せ」というものは、今はそうでも、紡ぎ方一つで「更なる幸せ」にも「不幸」にも変化し得る。
だから、人は、現状に胡坐をかかず、反省と振り返りを続けなければならない。そして、「小さな幸せ」を大切に、そこから「大きな幸せ」へと紡いでいく努力を怠ってはならない。そう思います。
私自身、自分の幸せを「他人の不幸の上に築かない」「他人にどう影響するかを常に考える」「未来永劫続くと思わず、維持したり更なる幸せに昇華させる努力を怠らない」ことを大前提に築いていこうと強く決心しています。
「大きな幸せ」は、「小さな幸せ」を地道に紡ぎ続けた先に訪れるものではないでしょうか。
お楽しみ様でした。

メンタルヘルス不調を生じさせるストレス要因には、必ずしも一般的に「不幸」とされる出来事だけではなく、「幸せ」である筈の出来事に様々な要素が加味されて「不幸」に転じている事例もあるようです。「幸せ」というものは、今はそうでも、紡ぎ方一つで「更なる幸せ」にも「不幸」にも変化し得る。私自身、自分の幸せを「他人の不幸の上に築かない」「他人にどう影響するかを常に考える」「未来永劫続くと思わず、維持したり更なる幸せに昇華させる努力を怠らない」ことを大前提に築いていこうと強く決心しています。
投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
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