サザエさん症候群と校訓~和親協同~

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

今、日曜日の夕方。更には、お盆休みの最終日。

明日からの通勤や通学に何となく憂鬱な気持ちになっておられる方も多いことでしょう。

ブルーマンデー症候群。俗に言う「サザエさん症候群」ですね。

「サザエさん」以外にも、休日終了の寂寥感を感じる番組やそのテーマ曲は人それぞれあるようですが、休日の終わりを自覚する最も多いパターンが「サザエさん」の放送時間帯(毎週日曜夕方18:30~19:00)とされているため、この名称がついているそうですね。

因みに、私は、もう少し早く、「笑点」の放送中にお茶のCMの中で流れているピアノのメロディーを聞いた時点で既にこの状態になっています。

 

「サザエさん症候群」の原因はストレスだそうです。

心身いずれか(あるいは両方)の面で、仕事や学校に行きたくない理由が考えられるといいます。

体力的にきつい・壁にぶち当たっている・人間関係etc…。

確かに、そうでもなければ、いくら休日の終わりを自覚したとしても、そこまで憂鬱な気持ちや拒否反応は起こらないのではないかという気がします。

自分の身に置き換えて考えてみると、私にはそう理解できます。

 

素直で真面目な人が「サザエさん症候群」になりやすいと言われるようです。

悩みや不安を抱え込んでしまったり、強過ぎる責任感に押し潰されたり、孤独や無力感を感じていたり…。

どこにでもいる善良な人々。殆ど全ての人が対象だと考えられると思います。

 

私が、自分の身に置き換えていつも思うこと。

「毎日の通勤・通学(仕事や勉強、それに取り組む環境など)が楽しみで仕方ない。そう思えればどんなに良いか」

生活や成長の糧として一日のメインとなる時間を「楽しみ」に思えるかどうかで人生は大きく違ってくると思うのです。

「サザエさん症候群」の対処法として、「別のことを考えて気分を紛らす」「自分の好きなことに時間を使う」ということがあげられているようで、確かに、それも効果的だとは思いますが、やはり、根本は、職場や学校に憂鬱の要素ななくなる。毎日の通勤・通学が楽しくて仕方がない。そうあることが理想ではないか。そんな気がします。

オンとオフを切り替えて張りのある休日を過ごし、外出をして気分転換を図る。

そこに、「毎日の通勤・通学が楽しくて仕方がない」状態が加われば、ワークライフバランスもメンタルヘルスもバッチリではないでしょうか。

 

「毎日の通勤・通学が楽しくて仕方がない」

だったらいいなと思う時、脳裏に浮かぶのは母校の校訓「和親協同」。

「和親」とは、仲良くすること。社員や生徒が一体となって仲よく共に和し共に行うこと。

「協同」とは、「和親」の先に築かれる、一体となって社会に尽くす協力の精神のこと。

まず「和親」あってこそ「協同」が生まれる。そういうことのようです。

当時の生徒手帳には、そうした説明の先に、「明日の登校を(楽しみに)喜び待つ校風を作ろうではないか」というような文言が記されていました。

「仲良くし、協力し合う体制を作り、明日という日を喜び待つ」

日々のメインの時間を過ごす職場や学校がこのような環境だったら、「サザエさん症候群」の対処法としては何よりでしょうし、そもそも「サザエさん症候群」は存在し得ないだろう。

自他に関わらず「サザエさん症候群」を感じる度に、私は、「和親協同」思い出し、こう考えます。

 

仲良く協力し合う「和親協同」。

実践するのは口にする何倍も難しいかもしれませんが、憂鬱になることなく、明日という日を喜び待つために、人としても支援の一助としても大切なことではないか。そう思います。

 

お楽しみ様でした。

休日の夕方。翌日からの通勤や通学に何となく憂鬱な気持ちになってしまうのは、素直で真面目な人が職場や学校に何らかのストレスを感じているということだと言われるようです。「仲良くし、協力し合う体制を作り、明日という日を喜び待つ」。日々のメインの時間を過ごす職場や学校がこのような「毎日の通勤・通学が楽しくて仕方がない」という環境だったら、と母校の校訓「和親協同(仲良く協力し合う)」を懐かしく思い起こしながら考えています。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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