観察は相身互い〜評価は一方通行ではない〜
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
「観察は相身互い」。
私は、そう思っています。
顕著な例が採用面接やカウンセリングでしょう。
採用面接では、求人者が、履歴書・職務経歴書・身だしなみ・態度・適性など様々な点から求職者を観察するだけでなく、求職者も、身の能力や経歴が活かせるか・健全な職場か、などを様々な情報から検討し、面接では、面接官の態度も参考にして、就労に値するか否かを考えます。
カウンセリングでは、カウンセラーが、話される内容や様子からクライエント様を、クライエント様が、能力・態度・人柄などからカウンセラーをそれぞれ観察していると考えられます。
親や教師や上司と、子供や生徒や部下も、お互いに観察していると言えるのではないでしょうか。
注意や叱責を受けるのは、概ね子供や生徒や部下の側だと思いますが、受け入れるべきところや改めるべきところを努力することはもちろん、親や教師や上司に、言行不一致・理不尽・不適切な言い方や態度などがあれば、内心、相応の評価をしている筈。
「評価は一方通行ではない」と私は思います。
相手からの評価だけを一方的に受け入れ、それに合わせようとばかりしていると、無意識のうちに必要以上に自己評価を低下させ、自身に否定的なレッテルを貼り付けてしまう危険性はないか。私は、それを懸念しています。
たとえ相手の注意や叱責について、伝えようとしている内容自体には正当性があっても、暴言混じりだったり、威圧的で追い詰めるような態度だったり、日頃の関係性の中で相手に萎縮せざるを得なかったり本来の力が出せない雰囲気ができていたり、というようなことがもしあるとすれば、それに対しては、「注意・叱責を受けている自分」とは別に、「相手を観察し、評価する自分」でもある必要があるのではないでしょうか。
「観察は相身互い」。
注意や叱責を受け入れて改善に努める素直さだけではなく、そこに至る背景や相手のあり方をしっかり観察して、一方的に悪者になったり必要以上に自己評価を厳しくしたりしない。
メンタルケアのあり方として、それもストレスから身を守る一つの方法ではないか。
そんな風に思います。
お楽しみ様でした。

「観察は相身互い」。「評価は一方通行ではない」。「注意や叱責を素直に受け入れ、改善に努める自分」とは別に「相手を観察し、評価する自分」の存在も必要ではないでしょうか。背景や相手のあり方をしっかり観察して、一方的に悪者になったり必要以上に自己評価を厳しくしたりしない。メンタルケアのあり方として、それもストレスから身を守る一つの方法ではないか。そんな風に思います。
投稿者プロフィール

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