相手の「大切」を自分の「大切」に~学友と仮面ライダーアマゾン~

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

「相手の大切なことを自分も大切に思う」ことについて考えてみました。

 

私は、特撮ヒーローの中で、「仮面ライダーアマゾン」に特別な思い入れがあります。

仮面ライダーの中でも姿形・戦法・出自(赤ん坊の頃に南米アマゾンで孤児となり、動物たちと育ったため、言葉も文明も分からない)などが異色中の異色なアマゾンですが、この仮面ライダーへの思い入れには理由があります。

 

大学時代、部活の仲間以外で特に親しくしていた友人がいました。

ある日、試験前の勉強か何かで彼の部屋を訪れた時、2人とも好きな仮面ライダーの歌をかけながら、「俺はアマゾンが一番好きだ」と彼が言い出し、続けて「小さい頃亡くなったお父さんが唯一買ってくれたのがアマゾンのレコードなんだ」と、その理由を語ってくれたのです。

それ以来、私自身、それまで特に好きでもなかったアマゾンライダーを何かと気にかけるようになり、今もたくさんの関連グッズに囲まれた生活をしている次第。

 

これは、自分の中に「大切な相手の大切なものを自分も同じように大切にする」というモノサシと「相手と同じものを好きになることで少しでも相手の思いを理解したい」という欲求があるらしく、それがそうさせているように、何となくですが感じています。

 

思い返せば、彼自身、「父の生前、唯一レコードを買ってもらった」という理由でアマゾンライダーを好きでいることで、心の奥に、その思い出や亡くなったお父さんのことをいつまでも大切にしたいという欲求やモノサシがあったのかもしれません。

 

私がカウンセラーになる以前から心がけている「相手の大切なことを自分も大切にし、相手を理解することにつなげる」という姿勢は、この時のことがきっかけだと言っても過言ではないと思います。

 

人間同士、特にカップルに言えることではないかと思いますが、この「相手の大切なことを大切にし、相手を理解することにつなげる」、そして何より、「相手の大切なものを粗末にしたり否定したりしない」、この2つの姿勢は基本中の基本で、この姿勢なくして良好なコミュニケーションは求め得ない。そんな気がします。

 

私にとっては、先の大学時代のエピソードをいつまでも忘れず、友人が好きだったものに思い入れを持ち続けていることが、人として、カウンセラーとして、この2つの姿勢を心がけていられる大きな要因なのかもしれません。

 

地方出身の彼とは、彼と同郷のもう1人の友人と3人で、部屋で一緒にお酒を飲んだり、特撮ヒーローのレンタルビデオを鑑賞したり、楽しくやっていましたし、帰省の際にフェリー乗り場まで送って行ってしばしの別れの握手を交わしたり、学園祭の最後の夜、全て無事終了した瞬間、男同士の熱い抱擁で検討を称え合ったり(その直前、部活の同期の女の子に「よかったら飲まない?」と飲みかけのジュースの紙コップを差し出されたことよりも遥かに強く心に残っています)、いい「男の付き合い」だったと自画自賛しています。

 

大学を卒業してから今日まで会う機会がありませんが、いつかどこかで、苦しい時代を生き抜いてきたことを喜び合い、男の酒を酌み交わしたいものです。

 

その時のために、少しでも、人として、カウンセラーとして、成長し続けていかなければなりませんね。

 

お楽しみ様でした。

相手の大切なことを「自分も大切に思う」「粗末にしたり否定したりしない」姿勢は、コミュニケーションの基本中の基本だと思います。私は、これを「亡くなった父が唯一買ってくれたレコード」の思い出を大切にするが故に「仮面ライダーアマゾン」が好きだという友人と、その友人の気持ちを考え、自らも同じヒーローに思い入れを持つ自分、この2人から学びました。カウンセリングや様々な人との関わりを通じて、この2つの姿勢なくして良好なコミュニケーションは求め得ないのではないかという気がしています。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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