過度に責任を感じなくていい~自責的と他責的~
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
たとえばですが…。
不祥事で失踪した社員の後任として、その事情を知らされないまま採用され、会社の思惑通りに仕事が進まないことを一方的に責め立てられて障害者手帳の所持者となるまでに心を病んだ人がいるとします。
この人は、「何のレクチャーや意識のすり合わせもないまま業務を丸投げされた」という事実がありながら、そのことを問題として訴えることなく、自分を追い込んでしまっていました。
長年の経験と知識に基づく正論(と本人は思っている)で人前も構わず大声で相手の資質を疑う発言を繰り返す上司の影響で萎縮して実力を発揮できず、試用期間中に解雇されかけるも、その判断が早計だったという判断の下、人手不足の他部署に異動することでどうにか持ち直した人がいるとします。
この人は、「萎縮して実力を発揮できない」という事実をきちんと認識し、問題点の指摘もできており、自身の問題と会社の問題の区別ができていました。
この二人の共通点と相違点は何でしょうか?
私は、そこに、「仕事がうまくいかないことへの反省」という共通点と「その原因がどこにあるかを振り返る姿勢の有無による自責の程度」の相違があるのでは、と見ました。
言い換えれば、「過度に責任を感じているか否か」ではないか。そんな気がするのです。
二人ともに、一定の「自責の念」はあると思います。
自責的な人は、責任感の強さから、問題の原因が自分にあるとして自身を責め、自己肯定感の低下させ、ストレスを抱え込んだ挙句、心を病んでしまうことすらあります。
「反省」からの自己改善は大切ですが、過度に責任を感じ過ぎて自分を責める必要はないと思います。
一方、この二人を責め立てたり解雇しようとした会社側には些か「他責的思考」が見られないでしょうか。
他責的な人は、自分を振り返らず、問題が生じても自身の非を認めずに改善策も講じないため、信頼を損ねるばかりか、相手を潰してしまうことすら有り得ます。
仕事に限りませんが、問題や失敗があれば、一般的には、「自責的思考」が求められる傾向にあると考えられ、過度にならない程度に責任を感じて自らを振り返る必要はあると思います。
「他責的思考」にならないことは、必要且つ大切なことだとは思いますが、過度な「自責的思考」も禁物でしょう。
過度に責任を感じなくていい。
多少なりとも、その所為で自分を責める苦しさや痛みを知っている者として、今現在苦しんでいる全ての人にそう伝えたいですね。
お楽しみ様でした。

自責的な人は、責任感の強さから、問題の原因が自分にあるとして自身を責め、自己肯定感の低下させ、ストレスを抱え込んだ挙句、心を病んでしまうことすらあります。他責的な人は、自分を振り返らず、問題が生じても自身の非を認めずに改善策も講じないため、信頼を損ねるばかりか、相手を潰してしまうことすら有り得ます。「他責的思考」にならないことは、必要且つ大切なことだとは思いますが、過度な「自責的思考」も禁物でしょう。過度に責任を感じなくていい。今現在苦しんでいる全ての人にそう伝えたいですね。
投稿者プロフィール
- くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
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