「寅さん」流鉛筆の売り方に学ぶ~「商品兼売り手」として~

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

先日、仕事帰りにふらりと寄った駄菓子屋で、吹き戻し笛とシャボン玉と鉛筆を「買うてもた」私。

遊んだり使ったり眺めたりしているといろいろ思うことも出てきます。

今日は、「鉛筆」のことを。

 

「鉛筆」を見ると思い出すのが「寅さん(映画「男はつらいよ」シリーズの主人公・車寅次郎氏)」のこと。

営業がうまくいかないと愚痴をこぼす甥に、目の前の鉛筆を「俺に売ってみろ」とロールプレイングを持ち掛け、その寅さんに「僕は字を書かないからそんなものは要りません」と断られて二の句が継げなくなった甥と売り手役を後退し、見事なセールストークで売り込みに成功します。

 

そのセールストークは、「売りたい」という売り手の気持ちを押し出さず、買い手の立場になって郷愁を誘い、「鉛筆」というものへの興味や共感を抱かせるものでした。

 

─子供の頃、鉛筆も満足に削れなかった自分のために、母親が、夜、火鉢の前で鉛筆を削ってくれた。削りカスが火の中に入ると良い香りがした。その鉛筆で勉強もせず落書きばかりしていたが、鉛筆が短くなった分だけ頭が良くなった気がした。

 

続けて、ボールペンに比べて味わいがあることや六角形の握り心地の良さを訴えかけ、「何か書いてごらん」と試し書きをさせます。

相手が書き心地に納得したところへ、「デパートで買うと1本60円はするが、削ってあるから30円。いいよ、タダでくれてやったつもりで20円!」

 

リアルタイムで映画館で観て、売りたいものの価値は何なのか。買い手の心にどう訴えかけるか。その見本のように思えたものでした。

 

私は、普段、シャープペンシルを使いますが、何本かの鉛筆も手許に置いています。

字を書くためと言うより、削る楽しさや、書く度に字がだんだん太くなり、また削らなければならないという独特の使用感を「便利ではないが手放せない」と思っているからでしょう。

 

セールストークの6つの法則として、①「書き出し(好奇心をそそって更に聴かせる)」、②「描写や説明(イキイキと描写する)」、③「動機や理由づけ(どう役立つかを説得)」、④「保証や説明(信頼され得る根拠を示す)」、⑤「決め手のひと言や不利益(不安にさせ、即行動に導く」、⑥「結び(即行動を容易にさせる」という手順があるそうです。

 

思い起こせば、この場面で寅さんがやったことは正にそれだったと言える気がします。

 

そうしたことから、鉛筆にも思い入れのある私ですが、考えてみますと、その立場は、「鉛筆」と「寅さん」の両方、「商品(カウンセリング)兼売り手(カウンセラー)」であることが分かります。

 

寅さんのセールストークに学び、私自身、自分の価値は何なのか、皆さまの心にどう訴えかけるか、「商品兼売り手」としてつきつめていかなければなりませんね。

 

お楽しみ様でした。

仕事帰りにふらりと寄った駄菓子屋で、吹き戻し笛とシャボン玉と鉛筆を「買うてもた」私。「鉛筆」を見ると思い出すのが「寅さん(映画「男はつらいよ」シリーズの主人公・車寅次郎氏)」のこと。「鉛筆」を売るセールストークは、「売りたい」という売り手の気持ちを押し出さず、買い手の立場になって郷愁を誘い、「鉛筆」というものへの興味や共感を抱かせるものでした。セールストークの6つの法則として、①「書き出し(好奇心をそそって更に聴かせる)」、②「描写や説明(イキイキと描写する)」、③「動機や理由づけ(どう役立つかを説得)」、④「保証や説明(信頼され得る根拠を示す)」、⑤「決め手のひと言や不利益(不安にさせ、即行動に導く」、⑥「結び(即行動を容易にさせる」という手順があるそうです。これらを網羅した寅さんのセールストークに学び、私自身、自分の価値は何なのか、皆さまの心にどう訴えかけるか、「商品兼売り手」としてつきつめていかなければなりませんね。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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