不器用な愛~殿下とライオン~
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
久しぶりにドラマに感動しました。
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「太陽にほえろ!」第270話「殿下とライオン」
岩沢建設社長の岩沢謙造(中条静夫さん)は、自社施工の建設中のビルを訪れ、屋上で娘の婚約者である建設部設計課課長の矢部則夫(三田村賢二さん)と口論になります。
その直後、矢部が屋上から転落死するところが複数の作業員に目撃され、当然岩沢社長が疑われますが、岩沢社長は山村刑事と島刑事から事情聴取を受け、矢部と個人的な話をしていたが、話の途中でいつの間にか金網の防護柵の無い地点に出ており、矢部がよろけた次の瞬間に転落したと述べます。
この事件にショックを受けた岩沢社長の娘・美樹子(島村佳江さん)が睡眠薬自殺を図る事態にまで発展します。
「ライオン」と仇名され、そのワンマンぶりから現場の作業員や会社の重役にも酷く恐れられていた岩沢社長は、それまで美樹子と親しくなった男性全員を美樹子から追い払っており、そのこともあって、親子の仲は拗れていました。
しかし、捜査が進むうちに、娘の幸せを願う岩沢社長が、探偵社に親しくなった男性たちの身辺調査を依頼した結果、全員、財産が目的だったり、女性関係に問題があったりしたため、婚約者としては相応しくないと判断し、娘が傷つかないように遠ざけていたことが分かったのです。
矢部のみが真面目で才能が有り、理想的な花婿でしたが、倒産寸前の岩沢建設から一人でも多くの社員を合併吸収先に移籍させようとしていた交渉を無にする背信行為をしていた上に、社長の娘でなくなる美樹子との結婚も破談にしようと考えていた矢部に激怒し、口論になった挙句、うっかり防護柵のない地点にまで後ずさりしてしまった矢部が誤って転落死した、というのが真相でした。
美樹子は父親に謝罪し、働いてアパートを借り、会社の債務を埋めるために邸宅を売らなければならない岩沢社長と同居することを決意したのでした。
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詳しく書くと長くなるので詳細は省略していますが、実質的な主役と言える岩沢社長の「不器用な愛」がこの話の軸となっています。
家族と会社を心から愛し、その不器用なやり方故にどれだけ周囲から誤解され恐れられることも厭わない。たとえ自分が悪者扱いされようとも相手が傷つくような真実は伏せる。だから、「娘を手放したくなくて全ての交際相手を遠ざけるひどい父親」と思われてでも「交際相手がことごとく問題のある男性ばかりだった。そんな相手を思慕していた」という衝撃的な事実を本人に伝えなかったのでしょう。
言葉より行動で示す。まっすぐ過ぎて誤解されやすい。
「不器用な愛」とはそうしたものらしいですが、だとすれば、岩沢社長のしてきたことは正にそれですね。
「とんだ茶番だ」と蔑まれても、たくさんのマスコミの前で「全部とは言わないが、せめて半分の社員だけでも引き取ってほしい」と合併吸収先の社長に土下座までしています。
私自身にも身に覚えがあり、口には出さなくてもいつも心配していたり、口は悪くても本音は優しさに溢れていたり、相手のために一生懸命になり過ぎて空回り、というのはいつものことです。
悪いことに、その気持ちを仇で返されるというとんだおまけまでつくこともあります。
だとしても、自分の胸の奥にある「相手を想う気持ち」は大切にしたいですね。
「不器用な愛」の受け止めには、観察する(言葉の裏にある行動を見る)・背景を想像する(そうなる経緯を考える)・感謝を伝える(小さなことにも「ありがとう」と言う)が必要なようですが、そのためにも、理解力を磨き、今回のようにドラマや日常の些細なことに感動し、何かを感じられる感受性を身につけたいものだと思います。
お楽しみ様でした。

久しぶりにドラマに感動しました。「ライオン」とあだ名される父親の、言葉より行動で示す・まっすぐ過ぎて誤解されやすい、そんな「不器用な愛」が軸となるストーリーです。私自身にも身に覚えがあり、口には出さなくてもいつも心配していたり、口は悪くても本音は優しさに溢れていたり、相手のために一生懸命になり過ぎて空回り、というのはいつものことです。「不器用な愛」の受け止めには、観察する(言葉の裏にある行動を見る)・背景を想像する(そうなる経緯を考える)・感謝を伝える(小さなことにも「ありがとう」と言う)が必要なようですが、そのためにも、理解力を磨き、今回のようにドラマや日常の些細なことに感動し、何かを感じられる感受性を身につけたいものだと思います。
投稿者プロフィール
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