相談に必要なこと〜する側・される側の心得〜

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

 

悩んだ時、困った時、何かについて聞きたい時etc…。

相談できてますか?相談相手がそばにいますか?

そうでない人も結構おられるのではないでしょうか。

 

「気軽に相談して」「何でも聞いて」

言うのは簡単かもしれません。

しかし、相談できない、他者を相談相手として認識できない人にとって、それを言葉通りに受け取るのは難しいでしょう。

分からないことを質問したり、仕事について相談したりして、怒られたり拒否されたりすることも現実にはあります。

何が、「気軽に相談して」「何でも聞いて」なんだと言いたくもなるでしょう。

これが、精神的な問題ともなれば猶更です。

迂闊に相談して、見当違いのことを言われたり、批判されたり、考えを押しつけられたり、無理矢理相手が正しいと信じる方向へ誘導されたり、といったことがあってはたまらないという人もいると思います。

事実、それは、往々にしてありがちなことです。私にも経験があります。

そして、カウンセラーがクライエントに対して最もやってはならないこと、「クライエントを傷つける」というカウンセリングの唯一の失敗は、そうしたところから生じます。

「相談して傷ついた」方からのセカンドオピニオン的な相談を受けたり、カウンセラーの対応が期待通りでない場合には「この人までも…」という展開もあり得ます。

 

精神的な問題の場合、周囲の無神経・無理解な心ない言動や、解決に至らないまま訴えを繰り返すことによって被る精神的な苦痛や心身の不調等の被害(二次被害)が心配されます。

見当違いのことを言われる。批判される。考えを押しつけられる。相手が正しいと信じる方向へ誘導される。

これらは、「相談して傷ついた」ことに他なりませんし、立派な「二次被害」と言えるでしょう。

これでは、相談を躊躇するのも無理のないことだと思います。

「相談する」ことの怖さは、「今以上に傷つく」リスクを背負うことにあるのかもしれません。

 

カウンセラーにせよ、相談窓口にせよ、分かったつもりになって事の本質を理解しないまま一方的に自論に偏重すると、必ず相手を傷つけます。

相談する側にも、カウンセラーや相談窓口に期待しすぎず、「自立」と「自律」の姿勢やセルフ・カウンセリングが必要だと思います。

地球を守るのがウルトラマンではなく地球人であるように、自分を守るのは自分自身だということです。

 

仕事においても、何の意見も持たずただ分からないというより、「自分はこう思うのですが…」という構えを作った上での方がスムーズに相談できると思います。

カウンセラーや各種窓口に相談する場合も、ただ「どうしたらいいか」ではなく、確固たる信条や「こうありたい」という未来像を持った上で、「(そのためには)どうしたらいいか」という構えや、「自立」や「自律」、セルフ・カウンセリングなどで万一の「二次被害」に対応し得る強さを備えておく方が万全でしょう。

 

相談する側は、ビジョンや構え、思い通りでない反応に耐え得る強さを持つこと。相談を受ける側は、分かったつもりになって事の本質を理解しないまま一方的に自論に偏重しないこと。だと思います。

 

お楽しみ様でした。

相談する側は、ビジョンや構え、思い通りでない反応に耐え得る強さを持つこと。相談を受ける側は、分かったつもりになって事の本質を理解しないまま一方的に自論に偏重しないこと。これが、相談の際の心得だと思います。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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