向上心の証〜「認めない」というプライド〜
くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
「人は、いい意味でもっと自惚れていい」
私の持論です。
「今の自分を認めないのは向上心の証」
同じく、これも私の持論です。
矛盾しているようですが、決してそうではなく、両立する考え方だと思います。
2つとも、「自分を客観的に見て適切に評価する」ことが前提であり、「もっと自惚れる」というのは、言い換えれば、「むやみに謙遜せず、自身の力を認識する」という意味だと私は理解しています。
「今の自分を認めない」のは、「いい意味での自惚れ」に「自覚している弱点、課題」を加えて「もっと高みを目指したい」と思う向上心の証。
たとえば、一つの考え方として…。
ドラマで見かける「こんなものに金なんか出すな!」と自分の作品を酷評する芸術家。
「自分は立派ではない」「強くない」「未熟者だ」と自身を評する人。
こうした人たちの中には、自身を客観的に厳しく見つめた上で、自分の力を卑下や謙遜することなく正当に評価し、今の自分に満足せず飽くなき向上心を持っている人もいる。というより殆どの人がそうではないかと思えるのです。
「自分はもっと高みにのぼれる人間だ」という自覚とプライドがあればこそ、人前で堂々と「今の自分を認めない」発言ができるのではないでしょうか。
「自分はダメだ」と言う人は、一見ネガティブに思えるかもしれませんが、こうした言葉は、今の自分に満足していたり、自己評価そのものをしていなければ、絶対に出てこないのではないかと考えれば、実は、これこそが秘めたる向上心の証だと言えるかもしれませんね。
「立派でない」「弱い」「ダメだ」などと言って自分を認めない人ほど、実は、自身に「こんなものではない」というプライドを持っているような気がします。
恐らく、私も。
お楽しみ様でした。

「人は、いい意味でもっと自惚れていい」と「今の自分を認めない」は両立する考え方だと思います。2つとも「自分を客観的に見て適切に評価する」が前提であり、「いい意味での自惚れ」があればこそ、「自分はもっと高みにのぼれる人間だ」という自覚とプライドから人前で堂々と「今の自分を認めない」発言ができるのではないでしょうか。秘めたる向上心を持つ人ほど、その何よりの証として自分を認めない(今のままで満足しない)。そんな気がします。
投稿者プロフィール

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