思いはどこを向く〜八つ当たりにご用心〜

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。
ご訪問いただき、ありがとうございます。

昨日に続いて、やり場のない思いのお話を。

不平不満は誰にでもあります。
そして、自分が得られないものを他者が得ている時、その分やることをやれ、という複雑な気持ちが生じるのは想像に難くありません。

出産や育児について、職場や公共機関の乗り物などで厳しい目が向けられるのは、負担が増える、迷惑だという以前に、その人が持っている幸せを得たくでも得られずにいることをどれだけ我慢しているかという複雑な気持ちが大きいのではないでしょうか。

私自身、56年の人生において、そうしたところで人並みの幸せからは縁遠く、その点で他大な我慢を強いられていますから、そのことは容易に理解できます。

しかしながら、用心すべきは、その気持ちを決して「八つ当たり」という形で表に出してはいけない。ということです。

たとえば、低賃金に不満を持ち、それでも必死に勤めて徐々に賃金増を果たしている人にしてみれば、後から来た人が労することもなく最初から今の自分と同じ賃金だとしたら、自然、その人への風当たりは強くなるでしょう。

自分がそこに至るのにかけた苦労を考えれば、人間の感情として無理もないとは思います。

しかし、その賃金は、後から来た人が無理に得たものではなく、会社の決定によるものの筈。

だとすれば、不満の矛先は、会社に向けられて然るべきで、それをせずに「苦労もなしに最初から自分と同じ賃金なのだから、それだけのことをしろ」というのは、完全に「八つ当たり」だと私は思います。

おかしいのは、最初から同じ賃金をもらっている人ではなく、その状況を作っている会社です。

不平不満は誰にでもありますから、そうしたことを言い出すと様々なところがおかしくなります。

最初から自分と同じ賃金の新人に、「自分はその賃金を得るために苦労したのだから、あなたもそれだけの仕事をしろ」と言う。
そんな理屈が罷り通るなら、極論を言えば、私が「自分は人並みの幸せに恵まれず、家庭や家族に縁がないことに不満がある。それを、自分の得られないそうした幸せを得ている人間がガタガタ言うな!」という姿勢でいることも許される筈です。

無論、そんなことが許される筈がありません。

今現在、自分の周囲ではそうした理屈が度々出てきており、それが「八つ当たり」に過ぎないということを時間をかけて説いていく必要があると思っています。

不平不満を持つのは仕方のないことですし、それ自体が悪いとは思いません。

しかし、その不平不満も筋道を立てた上で口にしないと、ただの「八つ当たり」になりかねない。

「八つ当たり」に用心し、正しい方向へ思いを向けたいものです。

お楽しみ様でした。

不平不満は誰にでもあります。自分が幸せを得たくても得られないことを我慢している時、その幸せを持っている誰かのために苦労を強いられる時、複雑な気持ちになり、怒りにも似た不快な感情が生じるでしょう。しかし、それはただの「八つ当たり」。そのことを用心し、正しい方向へ思いを向けたいものです。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

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