カウンセリングの失敗~クライエントを傷つけること~

皆さま、お世話になっております。

くれたけ心理相談室大阪支部 心理カウンセラーの宇野謙一です。

 

「カウンセリングの唯一の失敗はクライエントを傷つけること」

心理カウンセラー資格取得のために学んでいた養成学校で繰り返し教えられたことです。

 

ダイバーシティ(「多様性」、人種や性別、宗教、価値観、障がいなど様々な属性をもった人達が、組織の中で共存している状態)が重視されている現在、何事においても「人それぞれ」で、従来のマニュアルや経験則に基づく対応が難しくなっていると感じます。

カウンセリングも例外ではないと思います。

いかに教育機関でカウンセラーとしての行動や技法を教え、それに従ったカウンセリングを基本としようが、「多様性」著しい現在、それが全てのクライエントにとって適切な対応だとは言えない筈で、相談のケースやクライエントの反応に応じた臨機応変な対応が求められる。即ち、一つの教育機関が理想として掲げるカウンセリングにそぐわないもの=不適切なカウンセリング、ではないと私は考えています。

 

どんなに理想的だと思えるカウンセリングをしたとしても、それがクライエントにとっては不適切で傷つけられるものであったとしたら、それは失敗だと思います。

 

痛みを知る一人の人間として、その点を心し、クライエント様に安心感を与えられるカウンセラーでありたいと思います。

どんなに優れた技法を駆使しても、クライエントが傷ついたら、そのカウンセリングは失敗です。

投稿者プロフィール

宇野謙一カウンセラー
宇野 謙一くれたけ心理相談室(大阪支部)心理カウンセラー
くれたけ心理相談室(大阪支部)は、大阪府大阪市・八尾市を拠点に心理カウンセリングを承っております。エリア外の皆様にも、Zoomや電話等によるカウンセリングにて対応させていただいております。

カウンセリングを通じて、「困っていた問題」 が 「新たな気づきや成長へのきっかけ」となることを心から願っています。

カウンセリングの失敗~クライエントを傷つけること~” に対して3件のコメントがあります。

  1. あおき より:

    はじめまして。
    今の自分の状況にぴったり当てはまるので、思わずコメントしました。

    歴代の担当カウンセラーに傷つけられ続けています。
    辛かった体験を話したら笑われるorスルーされて、激怒したら拒絶されて予約を断られる…の繰り返しです。

    現在の担当者で6人目ですが、カウンセラーの対応(笑われた)に傷ついて激怒しているのに向こうは冷静沈着で、その態度をやめてと言っても「変えることはできない」と言われ、関係が破綻しています。
    どうやらセオリー通りの態度のようなのですが。

    何の希望も気力もない状態ですが、この文章に出会えて良かったです。

  2. あおき より:

    はじめまして。自分の状況にぴったり当てはまっているのでコメントしました。

    歴代のカウンセラーに傷つけられ続けています。
    私の辛かった体験を話したら笑われるorスルーされて、激怒したら拒絶される…の繰り返しです。
    現在の担当カウンセラーで6人目ですが、やはり辛かった体験を笑われ、激怒したら冷静沈着な態度。
    その態度が悲しいからやめてと伝えても「変えることはできない」と言われ、関係はほとんど破綻しています。
    どうやらセオリー通りの態度のようなのですが。

    何の希望も気力もない状態ですが、この文章に出会えて良かったです。

    1. 宇野謙一カウンセラー 宇野 謙一 より:

      はじめまして。コメントありがとうございます。

      クライエント様の気持ちを受け止め、「共に考える同志」である筈の歴代のカウンセラーの方の態度に愕然とし、今どんなお気持ちでおられるかと考えると、いたたまれない思いで真摯に読ませていただきました。

      カウンセラーとして心よりお詫び申し上げます。

      私自身も、これまで(クライエントではなく養成機関の生徒として)カウンセラーの態度に傷ついたり腹立たしい思いをしたことがあり、今回のこと、カウンセラーである前に、痛みを知る一人の人間として、大切に受け止めています。

      私の文章が少しでも今のお気持ちの支えになれれば幸いに思います。

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